借金トラブルを解決するなら、弁護士に任せていてはダメ!

「弁護士にすべてを任せきりにしていると、債務整理に失敗する」

なんて聞くと、意外に感じる人もいるのではないでしょうか。

債務整理において、弁護士や司法書士といった専門家の手を借りるのは基本的にいいことです。

債務整理の手続きに精通している一般人なんてほとんどいないわけですから、「餅は餅屋」の理論で任せられるところはほかの人に任せたほうが楽できる、と思いますよね。

ですが、実際のところどんなに敏腕な弁護士を雇っても、「あるもの」がなければ債務整理は高確率で失敗してしまいます。

「あるもの」とは、「依頼人であるあなたの協力」のこと。

もっと具体的にいうと、「包み隠さず借金の情報を素直に弁護士に伝えること」が借金トラブルの解決には必須なのです。

借金について正確に把握しているのは、世界にひとりあなただけです。

債務整理の相談をするときに情報を隠してしまうと、弁護士はどうすることもできません。

といってもいまいちピンとこない、という人もいますよね。

そこで今回は「弁護士に頼るときの心構え」として、「うそをつかずに素直に相談する大切さ」についてのお話をしていきます。

「弁護士を積極的に活用する」という考え方

弁護士、というとどんなトラブルでもすぐに解決してしまう、なんてイメージをおもちの人、結構いるのではないでしょうか。

弁護士なんてそうそう頼る機会がありませんから、どうしてもテレビや小説のなかで華々しく活躍する弁護士の姿を想像してしまいますよね。

ですが、弁護士というのはあくまでも「あなたの代理人」や「アドバイザー」に過ぎないのです。

主体はあくまでも依頼人であるあなた自身。

あなたが「借金を減らしたい」「自己破産はできれば避けたい」といった希望や目標を明確にすることで、はじめて弁護士も「そういう希望なら、じゃあこういう解決方法がありますよ」といったアドバイスをすることができます。

債務整理の場合、いつどこで借りた借金なのか、といった情報をあなたから正確に聞きだせない限り利息の引きなおし計算もできませんし、借金の総額や返済能力に合わせた債務整理手段も提案できません。

弁護士を利用してしっかり債務整理を進めるのなら、「自分の目標のために実務などで足りない部分だけ、弁護士を活用してなんとかしよう」というくらい積極的に情報開示する必要があるのです。

世界最強の弁護士でも、情報を隠されていたら問題解決はできない

債務整理の依頼をすると、借金についてこまかく質問されます。

このとき、「怒られそうだし、依頼を断られたらいやだから、いくつかの借金についてはとぼけておこう」「隠しておいても問題ないだろう」とついつい考えてしまう人もいます。

たしかに、借金で困って相談にいくというのはちょっと後ろめたい気分になるものですよね。

ですが、情報を隠したりごまかしたりするのは絶対にやめておきましょう。

弁護士とあなたとの関係は、たとえていうなら「学校のテスト問題と、それをとく学生」のようなものです。

テストの問題文という名前の「借金の情報」を提供するのがあなたで、学生が弁護士です。

学生が問題をといて正しい答えを導くためには、あなたがテストの問題文をちゃんと学生につたえなければなりません。

問題文が支離滅裂だったり、一部欠けていたり、あいまいだったりするとそもそも問題なんてとけませんよね。

「自分の借金について隠しごとをする」というのは「問題文を見せずに問題をとかせる」ようなもの。

あなたがしっかり問題をといて答えを出してほしいなら、最初から出しおしみせずに情報を見せたほうがいいのです。

ただ、なかなか自分からはいいづらいことですし、必要な情報を依頼人がわかっていないことも多いので、弁護士は「借金についてこまかく聞いてくる」わけですね。

借金があって困っているから相談にきている、というのは弁護士も当然わかっています。

借金がたくさんあるからといって怒られることはありません。

もし怒られてしまったとしたら、相性が悪かったと思って違う弁護士事務所にいけばいいのです。

借金について隠しごとをしていると、最悪の場合弁護士に依頼を断られてしまう可能性もあるので、とにかく隠さずに相談しましょう。

弁護士に相談するときは、素直に、だせるだけの情報をまとめておこう!

弁護士に相談にいくときは、できれば「どこで、いつ、いくら借金をしたのか」などを紙にまとめてもっていきましょう。

年収やもっている資産、今後いくらなら返済していけるかなどもまとめておくとなお良しです。

弁護士への相談は、だいたい30分5000円ほどのお金がかかります。

書類があれば、弁護士も短時間で借金や返済能力を確認して今後の方針をざっくりたてることができるので、相談料も安くすませられるのです。

すこしの手間で節約できます。

借金トラブルの具体的な対策や解決手段にくわしいのは弁護士ですから、弁護士が実務をしやすいようにあなたが積極的に協力をして、借金について素直に話をするのがトラブル解決への一番の近道なのです。