テレビやマンガでよく聞く「ヤミ金」って、結局なんなの?

近所のコンビニに行くと、ひとつくらいはマンガや雑誌のタイトルに入っている「ヤミ金」ということば。

あなたはヤミ金がなんなのか、説明することができますか?

たとえば、ヤミ金と消費者金融はいったいなにが違うのでしょうか。

「ヤミ金は危ない」「ヤミ金からお金を借りてはいけない」とこれだけ世の中多くの場所でいわれているにも関わらず、それでもヤミ金からお金を借りてしまう人はいます。

もちろん本人にとってやむにやまれぬ事情があってヤミ金から借りている場合もありますが、「ヤミ金であることを知らずに、お金を借りてしまって後悔する」人も多いのです。

今回は、「ヤミ金の定義」や「簡単なヤミ金のみわけかた」を紹介していきます。

借金トラブルのなかで、一番関わってはいけないのがヤミ金です。

あなたやあなたの家族が後悔することのないように、ヤミ金に対する防備を固めましょう!

貸金業をするためには、さまざまな法律を守らなければならない

ヤミ金について理解するためには、日本の貸金業について知っておくのが一番です。

どうしてかというと、「ヤミ金とは、法律を守らずにお金を貸している人たち」だからです。

そもそもの話本来貸金業が守るべき法律について知らないと、「違法かどうか」なんてわかりませんよね。

浄水器や水についての知識があれば「蛇口にちょっと取り付ければ水がすごくきれいになって、イオンもでて、寿命がのびますよ!」なんて怪しげな浄水器に手を出さなくてすむのとおなじです。

「貸金業」をするためには、守るべき法律がいくつかあります。

ささっとみていきましょう。

貸金業法

貸金業をするうえで、もっとも基本となる法律です。

貸金業法の条文にもいろいろありますが、今回重要なのは「各都道府県で貸金業者として登録しないと、貸金業をしてはダメ」という点です。

出資法

過払い金についての記事をご覧になっている人にはおなじみの、出資法。

出資法ではお金を貸すことに対する取り締まりなどを決めており、たとえば「金利は20%まで、破れば刑事罰ね」といったことを決めています。

利息制限法

利息制限法も、出資法と同じように金利についての制限などをかけている法律です。

金利について定める法律がふたつあるので、「ひとつでいいんじゃないの?」と思うかもしれませんが、そこらへんは法律論の話になってしまうのでおいておきましょう。

「紙を切りたいならはさみがあるんだから、カッターナイフなんていらないよね」というようなもので、それぞれ微妙な違いがあるのです。

ヤミ金とは、「違法な金貸し業をする業者」のこと!

ヤミ金をひとことでいえば、「違法な金貸し」となります。

定義としてわかりやすいのは、「出資法や利息制限法といった法律の基準より、高い金利でお金を貸している」「貸金業者としての登録をせず、無許可でお金を貸している」業者でしょう。

ちょっと誤解されやすいのですが、「貸金業者として登録していても、違法な金利でお金を貸している」ような業者もなかにはいます。

「貸金業者を管理している、金融庁のデータベースにのっているから安全な業者だ!」とは限りません。

だからこそ、「お金を借りようと思っている業者が、貸金業が守るべき法律をすべて守っているか」をあなた自身が判別できないと、意図せずヤミ金からお金を借りてしまう、なんてことになってしまうのです。

といっても、ながったらしい法律の条文を全部覚えているなんて、弁護士でもないと不可能ですよね。

そこで、「ヤミ金かどうか」を比較的簡単にみわけるポイント、を紹介します。

これってヤミ金?ヤミ金かどうかをみわけるポイント

ヤミ金かどうかを判断するときは、「ヤミ金によくある特徴」にあてはまるかどうかを考えるのがわかりやすいです。

ポイントは3つ。

  1. 金利が20%をこえている
  2. 貸金業者として登録されていない
  3. やたらと簡単にお金を貸そうとする

です。

①金利が20%をこえている

出資法でも利息制限法でも、20%をこえる金利を取るのは違法です。

ヤミ金は、いわゆる「トイチ」のような超高金利でお金を貸していたり、年利や月々の金利ではないく、○○日で△%、というように実際の金利がわかりづらい宣伝をしていることも多いので注意しましょう。

②貸金業者として登録されていない

金融庁のホームページを見にいけば、無料で貸金業の登録業者を調べられます。

登録されていないのに貸金業をしているところは、間違いなくヤミ金です。

③やたらと簡単にお金を貸そうとする

ヤミ金は法律を守るつもりが最初からないので、違法な取り立て、過剰な取り立てでもなんでもやります。

いってしまえばあなたや家族を追いつめてなんとしてでもお金を返済させればいい、と思っているので、電話しただけで、ちょっと免許をコピーさせただけで、ろくに審査もせず数万円くらいのお金をポンと貸そうとするのです。

ヤミ金からお金を借りてしまうと、個人では対処できません。

お金に困っても、ヤミ金だけは利用しないように気をつけましょう。

自衛のための知識です。