あなたは、「債務整理」についてとなりの人に説明できますか?
債務整理というキーワード、最近良く耳にすると思いませんか?
テレビCMで債務整理についての話が出ることもあれば、本やネット上の記事などで利用されることもありますよね。
債務整理は、あなたにとっても無関係ではない手続きです。
債務整理についての正しい知識をもっていれば、あなたやあなたの家族の生活を守れるのです。
借りて返してまた借りて、返せなくなって違うところでまた借りる。
そんな借金や債務の問題に適切な対処をするなら、債務整理でできる手続きや利用できる制度、頼れる専門家を活用するのが効果的。
債務にお悩みの方も、いまは債務に悩んでいないという方も、今日このタイミングで債務整理についていっしょに学んでいきましょう!
あなたにも借金がある!?日本の債務事情とは
「成人している2人以上の世帯は、平均500万円の借金がある」ってご存知でしたか?
思わず「えっ!? そんなに借金なんてないよ!」と思ったのではないでしょうか。
たしかに、この数字はあくまでも平均なのでちょっと極端に感じてしまうかもしれません。
ですが、政府が行う「家計に対する貯蓄と借金に関する調査(家計の金融行動に関する世論調査)」では、2015年の調査において39.2%の世帯に借金があるとされています。
およそ4割の借金をもつ家庭では平均して1458万円もの借金があるので、借金をまったくしていない家庭とあわせて計算しても、「ひと世帯あたり約500万円の借金がある」となるわけですね。
とはいえ、現代で借金が1円もない家庭を探すほうが難しいでしょう。
住宅ローンにマイカーローン、こどもの奨学金……こういった普段意識していない出費も、れっきとした「借金」のひとつだからです。
実際、借金がある約4割の世帯でも、借金額1458万円のうち1300万円が住宅ローンとなっています。
普段、自分の借金、債務について真剣に考えることはあまり多くありません。
ですがこれって、じつはものすごく危険なことなのです。
もしあなたが明日事故に巻き込まれて、仕事ができなくなってしまったらどうなりますか?
病気になって働けなくなったら? 会社が倒産して転職先が見つからなかったら?
そんなとき、いままで意識もしていなかった借金の返済義務がおそいかかってきます。
ただでさえ、日本ではなんとなくお金を借りるのはあまりよくないこと、周囲の人に隠すべきことだという風潮がありますよね。
だれにも相談できずに夜逃げや自殺、ヤミ金の利用などさらに良くない方向に進んでしまう人も少なくありません。いまや、だれもが借金で悩む可能性があるからこそ、「債務整理」の知識が必須なのです。
債務整理=適正な手続きで借金を整理する方法のこと!
債務整理をひとことで説明すると、「借金をきれいにする方法」となります。
手続きはおおまかに4種類。
「いまの収入、生活できちんと返済していけるように借金の額や支払い方法を考えなおす」
「どうしても返せないので、借金をなくしてしまう」
「払い過ぎた利息を、返してもらう」
など、どれも「借金でどうしようもなくなっている人を、再びきちんとした生活に戻すための手助け」が用意されているのです。
借金取りや返済期日におびえて多重債務に手を出したり、事業で失敗したり、いきなり職を失ったりしたときにこういった救済措置を知っていれば、自殺や夜逃げといった方法に頼らずに問題を解決できるわけです。
いまのうちに知っておきたい、債務整理の手段4つ
債務整理の手続きとして利用できるのは、自己破産、民事再生、任意整理、特定調停の4つです。これとはべつに、世間をさわがしている過払い金返還請求というものもあります。
①自己破産
一番有名な手続きです。
いわゆる、「借金の返済をチャラにする手段」というとわかりやすいでしょう。
裁判所に申し立てをして、「免責」を認められればいまある借金を返さなくても良くなります。
②民事再生(個人再生)
現実的に考えて借金の返済ができない、ということで借金の額を減らしてもらい、返せるぶんだけ返していきましょうというやり方です。
民事再生では企業などが主な対象ですが、個人の場合はすこし手続きが簡単になるので、個人再生と名前を使いわけることもあります。
③任意整理
弁護士などを通して個人的に貸主と話し合いをし、金利をちょこっと計算しなおして「借りた元本だけでも確実に返せるプラン」で勘弁してもらおうと交渉する方法です。
④特定調停
弁護士ではなく裁判所にあいだに入ってもらって、借金を減らしたり利息をおまけしてもらったりできないか交渉していくやり方です。
※過払い金返還請求
ある意味で、もっとも注目されている債務整理かもしれません。
法律の関係で過去「支払い過ぎていた利息を、返してもらう」ことができる手続きです。
どの制度も利用条件がありますし、メリット・デメリットが存在します。
債務整理の手段についてはさらに個別の記事で補足していきますので、ぜひそちらもご覧ください。
借金で悩んだら債務整理。
一人で抱え込まずに、できることをやっていきましょう!