甘くみていると破産する!ヤミ金業者が行う恐怖の取りたて手法とは

「ヤミ金の取りたては激しい」「仕事も家庭も崩壊する・・・」

ヤミ金の恐ろしさを説明するとき、よくこういった話が使われます。

ですが、じつのところヤミ金のこわさなんて全然想像できない、実感できないという人のほうが多いですよね。

人間は現実感のないものに納得するのが苦手です。

「自分が被害者になるまで、ヤミ金の本当のおそろしさはわからない」のです。

ただ、「ヤミ金の手口」や「ヤミ金のおそろしさ」を知れば、「ヤミ金を利用しよう」と思わずにすみます。

あなた自身が「ヤミ金の被害者」にならないためにも、「ヤミ金の取りたて」や「なぜヤミ金の借金は増えるのか」を知っておきましょう。

どうしてヤミ金の借金は「雪だるま式」に増えていくのか

「ヤミ金の借金がどうして増えるのか」を確認しましょう。

違法金利といえば、「トイチ」が有名ですよね。「お金を借りてから、10日で1割の利息がつく」というおそろしい違法金利です。

あなたがトイチでヤミ金から10万円借りると、10日後には借金は「11万円」になります。

お金が足りないから10万円借りたのに、たった10日後に11万円用意するなんてなかなかできることではありません。

そこで、「1ヶ月後に返済しよう」と思ったとします。

通常の利息は、「元金×利率」で計算しますが、ヤミ金のような違法業者では「(元金+利息)×利率」というとんでもない方法で利息を計算します。

ちなみに、こういった金利の計算方法を「複利」と呼びます。

この場合利息は「10日で1割」ですから、10万円の借金は、

  • 10日後には11万円(10万円+10万円×10%)
  • 20日後には12万1千円(11万円+11万円×10%)
  • 30日後には13万3100円(12.1万円+12.1万円×10%)

たったの一ヶ月で「借金が3万円も増えて」しまいました。

10万円、一ヶ月でこれです。「毎月1万円ずつ」返済しても、完済は不可能ですよね。

トイチで複利の場合、年利はなんと「3142%」にもなります。

返しても返しても借金が雪だるま式に増えていく。返済のために無理をして、肉体的にも精神的にもどんどん追いつめられてしまうのです。

取り立ての一例を考えてみよう

つづいて、ヤミ金の取りたてについて考えてみましょう。

①どんな悪人だって最初はやさしい

びっくりするかもしれませんが、あなたに声をかけてくるとき、「ヤミ金はとっても親切」です。

だれよりも親身になってくれますし、お金に困っているあなたの事情を聞いて、それならあなたにだけは貸しましょうといってくれます。

それも当然で、ヤミ金としては「一度お金を貸せば、雪だるま式に増えていく利息をえんえんとむさぼることができる」のです。やさしいことばをかけるのなんて簡単です。

大抵の場合、ヤミ金での借金は、「宣伝文句と違って少額、超高金利」からはじまります。

たとえば「いまは信頼ができないので3万円貸します。来週に4万円返してくれれば、もっと低金利でたくさんお貸しできますから」といった具合にです。

②どつぼにはまってからが本番

ヤミ金からお金を借りると、どんどん利息はふくれあがっていきます。

まともに返済できないので、当然返済は滞りますよね。そしたらしめたもので、今度は「返せないなら仕方がない。じゃあここの業者で借りてでも返してくれ」とやるわけです。

借金を返すためにまた借金をする・・・しかも、ヤミ金が紹介する業者はヤミ金です。

高金利の借金と悪夢のような利息は山積みになっていき、1社だけだった借入先が2社、3社、4社、5社・・・と増えていきます。

どつぼにはまった状態です。

③脅迫、いやがらせ、蛇のような執念による取りたて

あなたが「頭のてっぺんまで借金の底なし沼」に沈んだら、ヤミ金は手のひらをくるっとひっくり返して「借りたもんは返せ!」と過激な取りたてをはじめます。

ヤミ金では、「激しい取りたて」をするためにあなたの免許証や保険証のコピー、家族の住所や連絡先、勤め先なども契約に必要だといって確保していることが多いので、もう大変です。

「お宅の会社に連絡しようか?」

「このこと奥さんは知ってんの?」

「あんたが返せないんじゃあ仕方がない。あんたの家族でも友人でもいいから、だれかに払ってもらわなきゃな・・・」

何十件ではすまない電話、自宅へ人相の悪い人がやってきて行う「借金返せ」のラブコール、「身近な人間に連絡するぞ」というプレッシャー。

ヤミ金は「少しでも多くのお金を、あなたからしぼりとる」のが目的です。

違法業者なので手段は選びません。

この時点で完済不可能になっていますし、もし完済可能な額を用意したとしても、ヤミ金は「利率があがった」「まだ足りない」などとなんくせをつけて、「借金が残る」ようにします。

電話におびえ、会社への連絡におびえ、なんとか返済していっているのに脅迫まがいの取りたては終わらない・・・まともな精神状態ではいられません。

これが、ヤミ金のこわさです。

それでもあなたは、ヤミ金からお金を借りたいと思いますか?